5月27日より開催されている『ショパン・フェスティバル
2013
in表参道』も最終日を迎えました。本日のランチタイム・コンサートの演奏者はピアニストの吉武優さん。「激情のショパン〜こころの叫び〜」というテーマにちなみ、ショパンの作曲した4つのスケルツォと《ノクターン
ロ長調》Op. 9-3、《マズルカ 嬰ハ短調》Op.
50-3を作曲された順に演奏してくださいました。
一つ一つの音の隅々にまで神経が行き届いた吉武さんの演奏を聴いていると、無駄な音が一音もなく全てが必然性をもって繋がり合っているように感じられます。音色の引き出しが豊富で緩急の付け方もダイナミックなので、聴き手を惹き付ける力も抜群です。特に印象的だったのは《スケルツォ
第3番 嬰ハ短調》Op.
39でしょうか。お客様も作品の「グラデーション」を味わうべく、じっと聴き入っていらっしゃるご様子でした。アンコールには《ノクターン
ロ長調》Op.
62-1が演奏され、ワンコイン・コンサートとは思えないほど充実したお昼のひと時となりました。
(A. N.)