ショパンフェスティバル2014最終日のランチタイムコンサートは、パリ音楽院で学ばれている江崎萌子さんがご出演されました。本日は、『始まりのショパン』をテーマに、ショパンが祖国ポーランドを去る前の10代の頃に作曲された作品から、《マズルカ風ロンド》Op.5、《3つのポロネーズ》Op.71、《ワルツ》Op.70-3、《ポーランド民謡による大幻想曲》Op.13の4曲を、解説を交えながら披露してくださいました。
《マズルカ風ロンド》と《3つのポロネーズ》では、ポーランドの民俗音楽の要素や、声楽的な滑らかな旋律が印象的でした。《ワルツ》では、初恋の甘く切ない気持ちが伝わってくるようでした。
最後の《ポーランド民謡による大幻想曲》では、ショパンがパリへ旅立つ前の告別演奏会で演奏されたとのことで、非常に技巧的で、若きショパンの希望があふれているような爽やかな演奏を聴かせてくださいました。
アンコールは、《エチュード》Op.25-7と《ノクターン》Op.48-1を披露してくださり、円熟した演奏から、本日の演目との違いを楽しめました。非常に興味深いプログラムと素晴らしい演奏で大変充実したコンサートでした。
(K.S)