日本ショパン協会 > ショパン・フェスティバル2015 in 表参道 > ジョイント・リサイタル > 開催レポート


日本ショパンピアノコンクール2015
 入選者によるジョイントリサイタル 開催レポート
2015年5月26日(火) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 

 「ショパン・フェスティバル2015 in 表参道」第2日目の夜は、この3月に開催された「日本ショパンピアノコンクール2015」(主催・日本ショパン協会)で入選を果たした、3名の若きピアニストによるジョイント・リサイタルです。

 同コンクールは、ワルシャワで5年毎に行われる「ショパン国際ピアノコンクール」に合わせて開催されるもので、ワルシャワのコンクールに出場するピアニストをサポートすると共に、国際的なピアニストの登竜門としての役割も期待されています。今回も、日本におけるショパン演奏の水準の高さを新たに確信できる、素晴らしい演奏にたくさん出会うことができました。

 そのようなコンクールに入選した3人の優れたピアニストが、ショパン・フェスティバルに集結。プログラムはもちろん、オール・ショパン。期待は大きく高まります。

 まず最初は、中村優似さん。バラードの4番はとても誠実な演奏で、すがやかな清涼感を感じました。ワルツ・変イ長調 Op.64-3は、ノスタルジックな味わい。ショパンへの真摯な思いが伝わってきます。ノクターン・ホ長調 Op.62-2は、“静”の表現が見事でした。舟歌Op.60はまず軽やかな音色に魅せられ、複雑に交差する明るさと、哀愁と、たまらない切なさが、音楽が進行する中で深々と胸に迫ってきました。

 続いて、原嶋唯さん。マズルカ風ロンド・ヘ長調Op.5は、曲中に散りばめられた装飾音がキラキラと輝いているようで、とても美しかったです。マズルカOp.24は音色もテンポも変化に富んでいて、哀しみと情熱とが激しく行き交っていました。幻想ポロネーズOp.61は、若さみなぎる力強い演奏。今だからこそできるフレッシュな演奏は、何ものにも替え難いものですね。

 最後は、上原琢矢さん。アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズは、空を駆けるような爽快感。軽やかで明るいポロネーズはとても魅力的で、天性の才能を感じました。ワルツ・変イ長調Op.34-1の絶妙な3拍子は、間合いが見事でした。マズルカ・嬰ハ短調Op.50-3は弾むようなリズム感。伸びやかな和音が美しかったです。ポロネーズ・嬰ヘ短調Op.44は、重いフォルテであっても自然で美しく、クライマックスの盛り上がりは圧巻。しびれました。

 三者三様、全く違うショパン。3人のこれからにずっと注目し続けていきたい、と思わせてくれる演奏でした。

(H.A.)


日本ショパン協会 > ショパン・フェスティバル2015 in 表参道 > ジョイント・リサイタル > 開催レポート