『第4回 日本ショパンピアノコンクール2019』

審査員長:小林 仁(日本ショパン協会会長)

審査員:

ケヴィン・ケナー(2020年ショパン国際ピアノコンクール審査員)、
植田克己(日本ショパン協会常務理事)、
海老彰子(2020年ショパン国際ピアノコンクール審査員、日本ショパン協会常務理事)、
青柳いづみこ、江崎昌子、岡本美智子、加藤一郎、揚 麗貞(以上 日本ショパン協会理事)

各委員プロフィール

小林 仁
第25回日本音楽コンクール優勝・特賞受賞。ドイツ・バイエルン州の給費留学生としてミュンヘンに留学。1960年ワルシャワショパン国際ピアノコンクール入選。数多くのリサイタルやN響をはじめとして、日本のほとんどのメジャーのオーケストラと40曲以上のコンチェルト協演の経歴を持つ。1995年にはワルシャワのショパン国際ピアノコンクールをはじめ、ジュネーブの国際コンクールなど内外の多くのピアノコンクールの審査員として招待されている。ポーランド政府よりポーランド文化へ大きな貢献をはたしたとして、最高位の文化勲章である「グロリア・アルティス文化功労ゴールド勲章」を叙勲。2015年日本政府(内閣府)より、秋の叙勲で瑞宝中綬章を受章。東京芸術大学名誉教授、日本ショパン協会会長 。

ケヴィン・ケナー
1990年ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)での最高位(同時に聴衆賞、ポロネーズ賞の受賞)、国際テレンス・ジャッド賞(ロンドン)、チャイコフスキー国際コンクール(モスクワ)での銅賞受賞(同時にロシア作品最優秀演奏賞受賞)。それに先立つ1988年にはジーナ・バッカウアー国際ピアノコンクールや1989年ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでも輝かしい成績を残した。ソリストとして、ハレ管弦楽団、BBC交響楽団、ベルリン交響楽団、ワルシャワ・フィルハーモニー、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ベルギー放送フィルハーモニー管弦楽団、NHK交響楽団等の世界的に著名なオーケストラ、また米国ではサンフランシスコ、カンザス、ニュージャージー、ローチェスター、ボルティモア他多数の主要オーケストラと共演を果たしている。録音も数多く行っており、ショパン、ラヴェル、シューマン、ベートーヴェン、ピアソラと多岐に渡る。近年ポーランドで室内楽カテゴリーにおいて最優秀賞の“フレデリック賞”を授与された。英国王立音楽大学教授を経て、2015年9月より米国マイアミ大学フロスト音楽校教授。近年では、第17回ショパン国際ピアノコンクールに参加したチョ・ソンジンからの依頼によりコンクール直前に集中レッスンを行い、見事優勝に導いたことで、ケナーの教育者としての手腕が改めて認められた。

植田 克己 
1949年札幌に生まれる。1975年東京藝術大学大学院音楽研究科修了。伊達純、松浦豊明に師事。1969年第38回日本音楽コンクール入選。1971年安宅賞、1973年クロイツァー賞受賞。1975年から1979年までドイツのデトモルト音楽大学とベルリン芸術大学に留学、クラウス・シルデに師事。1977年第17回ロン=ティボー国際音楽コンクール第2位大賞受賞。1978年イタリアのポジターノにおけるヴィルヘルム・ケンプによるベートーヴェンの講座を受講。日本、ヨーロッパ各地、中国などで演奏活動を展開。リサイタルを始め、NHK交響楽団、東京都交響楽団、札幌交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、九州交響楽団、ベルリン交響楽団、ドイツ・バッハゾリステンなど内外のオーケストラとの共演、一流演奏家との室内楽などで活躍中。1986年から2005年まで「植田克己ベートーヴェン・シリーズ」全27回を開催。ピアノソナタ、変奏曲、室内楽曲、歌曲を網羅して演奏し、大きな話題となった。2007年より「植田克己作曲家シリーズ」を開始。ケルン国際音楽コンクール、浜松国際ピアノコンクール、ジュネーヴ国際音楽コンクール、日本音楽コンクールなど、国内外のコンクールの審査委員を務める。また、石川県金沢市、ドイツのライプツィヒでのマスタークラスなどで指導に当たっている。現在、東京藝術大学名誉教授、東京藝大ジュニア・アカデミー校長、上野学園大学特任教授。日本ショパン協会常務理事。

海老 彰子
第41回日本音楽コンクール優勝後、パリ国立高等音楽院に留学。ロンティボー、ショパン各国際コンクール上位入賞。日本ゴールドディスク大賞2回等多数の受賞歴を持つ。共演した演奏家の数も多く、なかでもアルゲリッチとの2台のピアノの共演模様は世界各国で繰返しTV放映された。 独奏や各国オーケストラとの共演、CD録音・TV・ラジオ出演等、世界32ヶ国で長年に亘り演奏活動を展開中。浜松国際ピアノコンクール審査員長やショパン国際ピアノコンクール審査委員も務める。近年は国際的に音楽家の育成にも尽力し、世界の音楽界からも信任が篤い。日本ショパン協会常務理事。

青柳 いづみこ
安川加壽子、ピエール・バルビゼの各氏に師事。フランス国立マルセイユ音楽院卒。東京藝術大学大学院博士課程修了。平成元年度芸術祭賞。演奏と文筆を兼ねる希有な存在として注目を集め、14枚のCDが「レコード芸術」誌特選盤に選ばれる他、安川加壽子の評伝「翼のはえた指」で吉田秀和賞、「青柳瑞穂の生涯」で日本エッセイストクラブ賞、「6本指のゴルトベルク」で講談社エッセイ賞、CD「ロマンティック・ドビュッシー」でミュージックペンクラブ音楽賞を受賞。近著に「ドビュッシー最後の1年」、CDに「ドビュッシーとパリの詩人たち」など。NHKEテレ「ららら クラシック」、ラ・フォルジュルネ音楽祭などにも出演。日本演奏連盟理事、日本ショパン協会理事、日本ピアノ教育連盟評議員。大阪音楽大学名誉教授。神戸女学院大学講師。日本ショパン協会理事。

江崎 昌子
桐朋学園大学を卒業後、ポーランド・ワルシャワショパンアカデミー研究科修了。これまでに北村陽子、バルバラ・ヘッセ・ブコフスカ、タチアナ・シェヴァノワ、ジャン・エフラム・バブゼ、セルゲイ・エデルマンの各氏に師事。1995年第6 回ミロシ・マギン国際ピアノコンクール第1位(フランス)、1997年第4回シマノフスキ国際ピアノコンクール第1位及び最優秀シマノフスキ演奏賞(ポーランド)、1998年第21回サレルノ国際ピアノコンクール第1位及び最優秀ドビュッシー演奏賞(イタリア)、2005年、第31回日本ショパン協会賞受賞。 2010年、ポーランド政府より、外国人に贈られる文化勲章”グロリア・アルティス”を受勲。ポーランド各地のオーケストラとの共演や、モスクワ放送響、プラハ放送響、チェコフィル、ウルサン交響楽団(韓国)、東京交響楽団、新日本フィル、日本フィル、大阪フィルなどと共演。横浜招待国際ピアノ演奏会、NHK・FMリサイタルなどに出演。CD録音もオクタヴィアレコードよりポーランドの作品集をはじめ、ショパンのエチュード全曲集、マズルカ全曲集、ソナタ全集、ノクターン全集、バラード&即興曲集、小林仁編曲オーケストラ付き作品集の室内楽版、飯森親範指揮、山形交響楽団とピアノ協奏曲第2番、日本センチュリー交響楽団とピアノ協奏曲第1番をリリースするなど、ショパン全曲録音を展開中。これまでにレコード芸術誌において特選盤となるなど高く評価されている。各地でレクチャーコンサートや公開レッスン、また洗足学園大学で後進の指導にもあたり、ショパンコンクール・イン・アジアをはじめとする様々なコンクールの審査員も行っている。現在、洗足学園音楽大学・大学院准教授。日本ショパン協会理事。

岡本 美智子
桐朋学園大学付属「子供のための音楽教室」、桐朋女子高等学校音楽科を経て同大学音楽学部卒業。有賀和子、故井口基成両氏に師事。 第32回毎日コンクールピアノ部門第2位入賞。 アメリカ、テキサス・キリスト教大学より奨学金を受け、留学。在米期間を通して、故リリー・クラウス女史に師事。 また、アスペン音楽祭においてベヴァリッジ・ウェブスター氏に、メドウブルック音楽祭より奨学金を受け、ウラジミール・アシュケナージ氏に師事。 ヴァン・クライバーン国際コンクール第6位入賞。 ‘70年に帰国し、各地での演奏活動の傍ら桐朋学園大学で教鞭をとる。 第6回チャイコフスキー国際コンクールにおいて、最優秀伴奏者賞を受賞。また、「プラハの春」国際音楽祭出演をはじめ、アメリカ各地、旧ソ連各地、台湾においてリサイタル、室内楽演奏会を行うなど、国際的にも活躍。 音楽教育に深く従事し、日本音楽コンクールはじめ、国内外の審査員を多く務め、CD録音、楽譜校訂も手がける。現在、公益財団法人日本ピアノ教育連盟会長、桐朋学園大学音楽学部ピアノ科特命教授。日本ショパン協会理事。

加藤 一郎 
東京藝術大学卒業、ヴィンタートゥア音楽院留学。米谷治郎、マックス・エッガー、クリストフ・リスケの各氏に師事。タチアナ・ニコラーエワ及びコンラート・ハンゼンのマスターコースを受講。各地でリサイタル、協奏曲、室内楽、伴奏等の演奏活動を行い、NHKTV/FM等に出演する。著書に『ショパンのピアニスム』(音楽之友社)、『ショパンによるバロック音楽の受容に関する研究』(ヤマス文房)等があり、バッハ、ショパン、リストを中心に論文多数。ポーランド国立ショパン研究所、ヨーロッパ・ピアノ教育連盟、韓国ピアノ協会、日本ピアノ教育連盟等における講演、公開レッスンやマスターコースの講師、内外の多くのコンクールの審査を行う。2010年から文科省科学研究費補助金を受給。文科省専門委員を歴任。現在、国立音楽大学教授、日本ショパン協会理事、日本ピアノ教育連盟評議員。

楊 麗貞
桐朋学園大学音楽学部卒業。 第14回全日本学生音楽コンクール・小学校の部全国第1位、第36回日本音楽コンクール第1位、海外派遣コンクール特別表彰受賞、第8回・第9回ショパン国際ピアノコンクールに於いてディプロマを得る。第1回日本ショパン協会賞受賞。1968年ショパン協会主催のデビュー・リサイタル以来、国内各地でも数多くのリサイタルを行っている。これまでにポーランド、米国、台湾、シンガポールで、コンサートを行い。N響を始め、殆どの主要オーケストラと共演。CDは「ショパン名曲集」、「ショパン:24の前奏曲」、「ショパン:ワルツ集」、「ショパン・アルバム―晩年の作品」)を発売。 室内楽、マスタークラス、公開講座、レクチャーコンサート、プロデュースコンサート、各音楽コンクールの審査員を務める。 現在、日本大学芸術学部、桐朋学園大学において、後進の指導にもあたっている。日本ショパン協会理事。

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