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青柳 晋 ピアノリサイタル 開催レポート
オール・ショパン・プログラム〜中期以降の傑作群〜
2017年5月26日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」

 

 5月26日表参道パウゼにて青柳晋さんのピアノリサイタルが開催されました。青柳さんはピアニストとしてご活躍されている傍、東京藝術大学で教鞭をとっていらっしゃいます。今回のプログラムは「ショパン・フェスティバル2017 in 表参道」のリサイタルということで、ショパンの中期以降の作品群が取り上げられました。

 前半では、はじめに『前奏曲嬰ハ短調Op.45』が演奏されました。冒頭に主題が提示されると次々に転調が繰り広げられます。音色の変化を楽しみ、まるで耳で色彩を感じられるような音の世界に心を奪われました。

そしてとても短く軽やかな作品である『前奏曲変イ長調(遺作)』、一変して息の長い美しい旋律を持つ『舟歌嬰ヘ長調Op.60』。続いて『2つのノクターンOp.27』、『ポロネーズ変イ長調Op.61「幻想」』が演奏されました。特に印象に残ったのは『2つのノクターンOp.27』です。左手の広域にわたる分散和音に澄んだ音が浮かび、そして時にはベールがかかったような音色に会場が包み込まれ、これほどまでにひとつの音が多彩な音色を持つということ、またその音を自在に表現する演奏技術に感嘆しました。

 後半は『2つのワルツOp.29』、『ピアノソナタ第3番ロ短調Op.58』と続きます。ショパンの円熟した大作の1つであるピアノソナタは4楽章からなり、それぞれの楽章が異なる性質を持っています。3楽章までの、優美な、軽快な、そして甘美なメロディーと打って変わり非常に力強い情熱的な4楽章は、ピアノを打鍵して音を出しているというよりも、ピアノから音を引き出しているかのような錯覚を起こすほどの大迫力がありました。

 客席からの止まない拍手に応え、アンコールには『マズルカヘ短調Op.63-2』と『エチュード ホ長調Op.10-3(別れの曲)』を演奏されました。終始素晴らしい演奏・技巧に引きつけられ、緊張感のあるコンサートでした。

(Y.T)


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